女性活動の原点 後世へ PAUネット2年間の集大成 出版記念

女性活動の原点 後世へ PAUネット2年間の集大成 出版記念

投稿日時:2017年6月2日

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PAUネットメンバーによるおもてなし
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当時を偲んだ食事

男女共同参画社会の推進に取り組む市民グループ「PAUネット」(西村佳子代表、会員9人)が「引き揚げと舞鶴の女性」出版を記念して「感謝と交流の集い」が25日、中総合会館で行われた。
 平成26年2月に引揚記念館の山下美晴館長を招いた講演をきっかけに、同年秋から引き揚げに関する当時の記憶を持つ市民らに聞き取りを行い、およそ2年の歳月をかけ編集した。
 “引揚の母”田端ハナさん、木村千代子さんをはじめ引揚者が祖国の地へ足を踏み出したとき、温かく迎え入れた舞鶴の女性らの「おもてなし」や「平和への願い」が101ページにわたり掲載されている。
 集いには引揚記念館の山下館長と長嶺睦学芸員をはじめPAUネットのメンバーや発刊に関わった人が参加した。長嶺学芸員から「引き揚げと舞鶴の女性」と題した講演を行われた。
 「引揚者たちは敗戦の兵として、捕虜になった兵として帰ってきました。祖国に帰れる安堵よりも恐怖と不安が大きかったかもしれません。舞鶴の女性たちはそんな彼らを温かく迎えいれようとしました。自分たちが出来る最大限のことをしようとしました。女性が中心となって引き揚げ事業を支えていたと言えます。素晴らしい活動だったと思います。若い世代へ継承していきたい」と話を締めくくった。
 その後、当時を偲んで大根飯のおにぎりや、ふかし芋、すいとんなどが用意され割烹着を来たPAUネットメンバーからのおもてなしが振る舞われた。
 山下館長は「こういった本という“形”にして頂くのは本当に大事なことです。多くの人のおかげで、歴史が次の世代へ伝えることができます。(PAUネットの)皆さまは“引揚の母”です。そして是非次の引揚の母たちを広げていって欲しい。それは私たちでしか出来ません、全国でこれだけ引き揚げについて語れる街は他にありません」と引き揚げの歴史を語り継ぐことの重要さと、発刊に尽力したメンバーたちへ感謝の言葉を述べた。
 西村佳子代表は「当時の舞鶴の女性たちは日本の女性運動の第一人者だったと思います。PAUネットの私たちもまた、現在のやり方で取り組んでいます。引き揚げの歴史は語り繋いでいかないといけません。言葉は死んだら消えますが、文字は100年後も残ります。子どもたちが図書館でこの本を読んでくれることを期待します」と思いを話した。
(井上 務)