雄大さ 筆に込め 佐久市の全国臨書展 第1回天来賞受ける 東高教員・前田さん 「評価されうれしい」【舞鶴】

雄大さ 筆に込め 佐久市の全国臨書展 第1回天来賞受ける 東高教員・前田さん 「評価されうれしい」【舞鶴】

投稿日時:2012年11月27日

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 「現代書道の父」といわれる比田井(ひだい)天来(てんらい)(1872―1939)の生誕140周年を記念して、長野県佐久市が設けた第1回の全国臨書展・一般の部で、東舞鶴高校の書道教員、前田智さん(43)=安岡=が最優秀賞の比田井天来賞を受賞した。中国古典の中から「龍敬」の文字を選び、手本を見ながら書く臨書でありながら、雄大さを強調する個性を筆に込めた。  佐久市生まれの天来は漢字や哲学を学び、古典を基本にした書法を追求し、生涯を書の研究に費やした。弟子たちには手本を書かず、自分の書を真似ないように指導し、その結果、弟子たちは自らの書風を確立し新しい書の表現が生まれたことで、現代書道の先駆けとして評価されている。  初の佐久全国臨書展は、中国や日本の古典の臨書を課題に、著名な書家たちが審査員を務めた。一般の部には各地から521点の応募があり、天来賞には3人が輝いた。  舞鶴書道連盟会員でもある前田さんは、毎日書道展で公募部門最高の毎日賞、最大の会員を数える創玄書道会の創玄展で大賞を受賞した経歴を持つ。公募展には創作の作品を書くことが多く、臨書は勉強のため書くことをもっぱらとしている。今回は中国・北魏の時代に洞の壁に造られた弥勒像の碑文「鄭長猷(ていちょうゆう)造像記」の中から、字の形の面白さとチャーミングな表情を感じた「龍敬」の2文字を全紙に書いた。  前田さんは「にじみとかすれの線で一体感を出し、少し大胆に書こうと試み、それが評価されてうれしい」と話している。12月2日まで佐久市立近代美術館に展示されている。

写真=出品した「龍敬」の書と前田さん