若狭湾で底曳網にトゲノコギリガザミ 吉原小の児童らが水槽で大切に育てる【舞鶴】

若狭湾で底曳網にトゲノコギリガザミ 吉原小の児童らが水槽で大切に育てる【舞鶴】

投稿日時:2005年7月8日

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ガザミ類では最大で東南アジアなど熱帯の海域に分布するトゲノコギリガザミが、舞鶴市冠島近くの若狭湾で操業中だった漁船「長光丸」の底曳網に入り、吉原小学校の水槽で飼育が続けられている。熱帯の河口付近に広がるマングローブ林に生息するのが一般的で、日本海側で見つかのは極めて珍しいという。南の島から暖流に乗ってやってきたのか、児童たちも大切に育てている。「長光丸」船長の長崎忠雄さん(76)=東吉原=が、5月下旬にカレイ漁のため、水深120メートルで底曳網を曳いていたところ、見たことのないカニが入っていたので持ち帰り、港に到着しても生きていたことから吉原小に送った。名前が分からなかったため、長崎さんはカニに詳しい研究者で、京都府栽培漁業センターに勤務していた日本海甲殻類研究会代表の本尾洋さん=石川県白山市=に問い合わせた。学校側でもカニの写真を本尾さんに送ったところ、トゲノコギリガザミに間違いないのではと返答があった。ワタリガニ科のトゲノコギリガザミは甲幅約20センチ。インド洋などに分布し、日本では太平洋側の房総半島以南に記録がある。東南アジアでは重要な食用ガニとされ、沖縄西表島でもマングローブ林に籠を仕掛けて捕獲している。若狭湾では今回初めて確認されたという。捕獲時に体内に持っていた卵は、水槽で他の魚に食べられたが、児童たちが魚の切り身を与えると次第に元気を取り戻した。同校は「本尾さんからは貴重なもので、もし死んだら標本にしたいので、譲ってと言われています」と話していた。

写真=吉原小の水槽で飼われているトゲノコギリガザミ