舞鶴伝統行事「雄島参り」

舞鶴伝統行事「雄島参り」

投稿日時:2016年6月3日

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老人嶋神社での神事
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太鼓を打ちならし冠島へ向かう漁船
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  上陸する参拝者
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神事を見守る大浦小学校の子どもら
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  雄島参りの様子

 舞鶴市沖の無人島・冠島で6月1日、漁業の安全と豊漁を祈願する三浜、野原、小橋地区の伝統行事「雄島参り」が行われた。
 冠島はオオミズナギドリの繁殖地として国の天然記念物に指定されているため、普段は上陸ができないが、雄島参りの日は特別に許可される。当日は地域の漁業関係者や来賓など250人の参拝者らが勇壮な大漁旗を立てた漁船、約20隻に乗り込み上陸。島内の老人嶋(おいとしま)神社に集まった参拝者はお酒や鯛、赤いのぼりを奉納し、海の安全と豊漁を祈願した。
 「雄島参り」の歴史を紐解くと、若狭湾沿岸一帯の村から信仰を集めたという冠島は「雄島さん」と呼ばれ、雄島参りは同神社の神事として、江戸時代から行われてきたという。 
 当時、祈願する内容は地区によって異なり、今回の三浜、野原、小橋地区は海上安全と大漁祈願が主ではあるが、他地区では請雨祈願、豊作祈願、蚕業繁盛の祈願も多かったという。
 また雄島の神は女性神と考えられていたため、女性が参ることは許されていなかった。
毎年、総合学習の一環として参加している大浦小学校6年生に話を聞いた。参拝を済ませた小橋地区出身の山﨑稜太くん(11)は「勉強がしっかりできるように」と神様にお願いしたことを語り、「雄島参りについて前に地域の人に教えてもらったとおり、地域の人にとって大事な場所なんだと感じました」と実際に体験したことで故郷の歴史を学んだようだ。
 また、この地に伝わる釣り方で、竹竿に4号針を付け、岩の隙間に生息する魚を釣り上げる「つっこみ」を体験した奥本花菜さん(11)は「びっくりした!大きいのが釣れて嬉しい」と大きなムラソイを釣り上げ、貴重な体験を楽しでいた。
古くから伝わる伝統行事は豊漁や海の安全を祈るだけでなく、老若男女が交流する地域の大切な時間となっている。