積み重ねた136年 京の老舗表彰-和らぎ調和すること-

積み重ねた136年 京の老舗表彰-和らぎ調和すること-

投稿日時:2017年2月14日

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「お客様が喜んで下さる。こんな楽しいことはありませんよ」と笑顔で語る
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笑顔でインタビューに答える塩見さん
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写真展で展示されている創業当時の貴重な写真

 1月31日、円満寺の塩見和諧堂(=塩見昭社長)が京都府から「京の老舗表彰」を受賞した。
同表彰は変遷する社会情勢の中、府内において100年以上にわたり堅実に家業の理念を守り、他の模範となってきた企業を表彰する事業。昭和48年に始まり、これまで1886社(京都市外では544社)が選定されてきた。

 同社は創業者である塩見文吉により1881年(明治14年)に舞鶴の地で産声をあげた。西舞鶴本町に店を構え、店名の「和諧堂」は創業以来変わらない。
 創業当時は金銀懐中時計、置き時計、眼鏡、宝石、蓄音機など上等舶来品を扱い、海軍御用達であった。その後、鎮守府に近い中舞鶴に支店を構えた。明治37年に自転車100台を海軍に納入した記録が残るなど、往時の隆盛がしのばれる。
 同社は時代の波に翻弄されながらも、明治・大正・昭和という激動の時代を駆け抜ける。
企業の寿命が30年と言われる現代、100年以上存続させるのは並大抵のことではない。同社にも、これまで様々な事情で存続の危機に直面したことがあったという。そんな中、時代による需要の変化を敏感に見極め、常に顧客の必要としているを売るという商いの基本を忠実に守ったことが存続の秘訣であったと社長は熱弁する。
 「弊社の取り扱う商品は健康に関わるもの“儲けられればいい”、“客に売り込めばいい”というものではありません。健康で生きていけること、働けることは奇跡です。そのために10年20年先を考えた付き合いをしています」と社長は同社が大切にする「半医半商」の理念を述べた。
 「そうやって信頼してくれたお客様が頼って下さる。“どうしてこんな厳しい時代に商売をやっているのか?”と聞かれますが、それはやはりお客様の役に立つのが好きだからです。眼鏡でもコンタクトレンズでも、お客様が喜んで下さる。やっててこんな楽しいことはありませんよ。そしてそういう背景があるからこそ、続けてこられたんだと思います」と思いを語る。
 【和らぎ調和すること】
言葉にするとわずか9文字。しかしそこにこめられた精神を136年間継続して実践することの大変さは一言では語れない。
「ここまでしてこれたことは奇跡。今まで本当に色々な方々に助けてもらいました。一番最初にお客様に感謝です。商売を通して舞鶴で生きさせて頂いて、今があります。そしてもちろん先祖への尊敬の念があります。恥ずかしいことは出来ませんよ」。
 柔らかな笑顔の中にも、伝統を守り抜く気概が、凛とした眼差しに映し出されていた。
 同社では、今回の受賞を期に店舗での写真展を開催している。創業時の和諧堂をはじめ、市内有数の旧家である布川家や行永家に現存していた領収書や東郷平八郎と思われる人物が写る写真など、興味深い写真展となっている。
 問い合わせは、0773-75-1208、同店。