社会の価値観 問い直しを 若狭で40年運動 中嶌住職 脱原発へ対話【舞鶴】

社会の価値観 問い直しを 若狭で40年運動 中嶌住職 脱原発へ対話【舞鶴】

投稿日時:2012年4月13日

1204132

世界一の原発銀座の若狭で40年にわたって脱原発運動を続ける小浜市の明通寺住職、中嶌哲演さんの講演会(舞鶴ピースプロジェクトなど主催)が4月7日夜、余部下の中総合会館であった。約70人の市民を前に、原発を必要としてきた大量消費・大量廃棄の価値観を、根本から見つめ直すことが求められていると語った。  大飯原発3、4号機の再稼動反対を訴えるとともに、大震災と原発事故の犠牲者と被災者に思いを寄せ、中嶌さんは3月25日から31日まで、福井県庁内に座り込み断食を行った。  講演会は来場者との対話形式で進められた。福島原発の事故はこれまでの積み上げによって起きたことであり、私たちの責任はゼロではなく1人1人が問われているとした。また、放射性物質で汚染されたがれきは東電の広大な敷地に引き取るべきであり、それ以外のがれきは「復興を目指し被災地との連帯を示すため受け入れもありえるが、もっと議論すべきで結論を急ぐべきでない」とした。   大飯原発の再稼動に関して、そのネックになるのが、「都市部の電気の受益者たちがどう対応するかであり、原発が止まれば仕事がなくなるという地元の不安にどう答えるかだ。命と金とどっちを取るかと問うのでは解決しない」と述べた。  さらに原発問題を大きな視点で考える必要も指摘。「原発を必要としてきた社会や経済の価値観を問い直すことが大切。違うエネルギーを見つけても、これまでと同じエネルギーを使う生活をしていては何も変わらない」  原発停止後には、お金にはならないが安心安全を取り戻せる▽美しい豊かな海の再生が生活の糧になる▽自然・文化・風土の再発見ができる▽被曝労働者の安全を最優先して後始末をすることを示し、「廃炉と地域再生の事例をドイツなどに学びながら、原発なき後の経済的施策を国が講じるべき」と力説した。

写真=市民と語る中嶌さん