画家の森下さんが日本最古の編物「あんぎん」 城南会館で作品展、古代の技法再現し講座も【舞鶴】

画家の森下さんが日本最古の編物「あんぎん」 城南会館で作品展、古代の技法再現し講座も【舞鶴】

投稿日時:2007年1月5日

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 縄文時代にルーツをさかのぼり、日本最古の布とされる編物あんぎんによるタペストリーなどを展示した作品展「あんぎん物語」が、女布の城南会館ロビーで開かれている。近くに住む画家の森下一夫さんが、約2年前から乏しい資料を調べ、道具も手作りして古代の技法を再現した。完成度の高い緻密に編んだ布で、現代にマッチした作品を今後も作りたいとする。今月(1月)からは同館で講座も開く。  あんぎんは織物以前の布と言われ、語源は「編衣」とされる。縄文時代の遺跡から出土し、古代人たちの衣服として発達したらしい。江戸時代には、新潟の山村で広く着用していたが、その技術伝承者は昭和30年代に1人だけいたという。  素材は苧麻(ちょま)やアカソなどの皮の植物繊維で、撚り合わせて細い糸を作る。たて糸の編み目を刻んだ横木とそれを支える脚、たて糸を巻いて重りとなるコモヅチの道具で編む。すだれや俵などを編む技法とよく似ている。  森下さんは畑仕事中に土器片を発見し、考古学ファンになったのをきっかけに、古代の衣食住に興味を向け、衣服を調べる内、あんぎんに突き当たった。その手作業を自分で体験しようと、少ない専門書などを参考にして独学した。  市販の麻糸を購入するほか、田んぼの土手に自生する苧麻などを刈り取って糸に撚る作業も体験。その麻糸を手作りした道具を使って編んでいく。慣れればタペストリーなら2週間で仕上げることができるまでになった。  この2年間の成果を発表しようと、同館ロビーでの第7回ミニミニ作品展に出品。生活の中で使えるテーブルセンターやポシェットをはじめ、道具も展示している。作品を鑑賞した織物の専門家は「編目が詰まっていて、現代的なポシェットに仕上げるなどデザインも美しく、完成度が高い」と評価する。  森下さんは「あんぎんの素朴な魅力を知ってもらえれば。工夫をして作品の可能性を広げていきたい。出前教室もします」と話す。展示は今月末まで。  あんぎん作りの講座は1月24日、2月7日、同21日、3月7日、同21日。毎回午前9時半~正午。市販の糸でコースターを作る。定員は15人(先着順)。参加費1回1100円(材料費含む)。申し込みは同館(電話78・1800)まで。

写真=麻糸で編んだ作品と製作した森下さんら

【舞鶴】