最難関の英検1級合格 日星高3年 田中亜紀さん 3度目の挑戦で 3年前来日 日本語も猛勉強 「語学使って社会に役立つ仕事を」【舞鶴】

最難関の英検1級合格 日星高3年 田中亜紀さん 3度目の挑戦で 3年前来日 日本語も猛勉強 「語学使って社会に役立つ仕事を」【舞鶴】

投稿日時:2013年12月6日

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日星高校3年生の田中亜紀さん(20)が、3度目の挑戦で実用英語技能検定(英検)の最高位1級に合格した。1級は大学生や社会人の上級クラスの人でも取得が難しいとされる。3年前にフィリピンから来日して、まったくわからなかった日本語も猛勉強して学校の授業や検定の時事問題にも対応した。来春から上智大学英語学科に進むことも決まり、語学を使って社会に役立つ仕事をしたいと夢を持つ。
 英検は日本英語検定協会が毎年3回実施する。最難関の1級は広く社会生活で求められる英語のレベルが要求され、合格率は10%にも満たない。高校生で合格するケースはまれで、日星高では初めてという。
 田中さんは父が日本人、母がフィリピン出身。母の実家があるパナイ島の町は、台風30号で大きな被害を受けた。舞鶴で生まれて5歳まで過ごし、その後は11年間フィリピンで生活し高校を卒業。暮らしやすい日本の大学に進もうと、来日して日星に入学した。
 日本語ができなかったため、舞鶴ライオンズクラブの「かもめの学校」と、聖母訪問会のシスター、原田従子さんの日本語教室に通って基礎を学んだ。また、父や学校の友人から教わり、いつもそばに置く電子辞書で不明な言葉を調べて覚えた。いまでは本も読める。
 大学への推薦資格を得るため、2年生の時に英検2級、準1級に合格。大学の学費で両親の経済的負担を減らそうと、進学後に英語を使ったアルバイトに有利なようにと、さらに1級取得を目指した。1級の2次試験は時事問題に対して、自分の考えを述べるスピーチ力が試される。フィリピンでは英語も使われているため読み書きはある程度できたが、話す機会は少なく苦手だった。そのためスピーチの指導をする塾に通い、新聞を読みテレビでニュースをチェックし、先生から時事について教わり試験へ備えた。
 1級の筆記などの1次試験は満点の7割が合格ライン。2度目は2点足りず悔し涙を流した。3度目の正直で10月に挑戦して1次を通過、2次のスピーチテストで課題の中から臓器提供をテーマに選び、自らの意見を英語で述べ、質問に答えた。
 田中さんは「合格に友達もよろこんでくれ、本当にうれしい。大学ではもっと英語と日本語を勉強して、将来は教師か同時通訳者になりたい」と話していた。いまは台風被害を受けたフィリピンのため、自分にもできる支援を考えている。


写真=1級の合格証を手にする田中さん