文化庁の研修員でマレーシアへ torindo代表 森真理子さん 派遣受け4月から1年滞在 多民族の共生や文化政策を調査 舞鶴の活動で育んだ新しい価値観の提案【舞鶴】

文化庁の研修員でマレーシアへ torindo代表 森真理子さん 派遣受け4月から1年滞在 多民族の共生や文化政策を調査 舞鶴の活動で育んだ新しい価値観の提案【舞鶴】

投稿日時:2015年2月27日

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舞鶴を拠点に様々なアートプロジェクトの企画運営を手掛ける一般社団法人torindo(トリンド)代表の森真理子さん(37)=東吉原=が、文化庁の在外派遣研修制度の研修員に選ばれ、4月からマレーシアに滞在する。期間は1年間で、同国の芸術文化の状況や地域と芸術の関わりなどをリサーチする。舞鶴でのトリンドの事業も継続していく。
 滞在先を選んだ理由について森さんは「欧米の文化圏と日本の関係性よりも、アジアの中の日本に今後の可能性を感じた。多民族が共生するマレーシアの多様性や、文化政策が機能しているかを知ることは、日本との比較対象に成り得ると思った」と話す。1年で成果を出すために、南山大学時代に文化人類学のフィールドワークで何度か訪れた経験がある国を選んだという。
 森さんは、名古屋市の美術館の学芸員や京都造形芸術大学で舞台制作を経験後、京都市内を拠点にフリーで演劇や音楽の企画運営を手掛けていた。
 舞鶴には2009年4月にNPO法人赤煉瓦倶楽部舞鶴の職員として赴任。市と共同で赤煉瓦倉庫活用の実証実験を行う「まいづるRB」のアートプロデューサーとして、美術家やダンサーなどを招き、改修前の倉庫で展覧会や舞台公演に取り組んだ。
 12年2月にトリンドを設立し、赤れんがパークや赤れんが配水池、八島商店街、小・中学校の支援学級、特別養護老人ホームなどで、全国各地のアーティストとともに様々な企画を行ってきた。
 森さんは「舞鶴での活動はそれまでと全く違い、地域の人に新しい価値観と出会う機会を提案するというのは、どういうことかと考えるようになった。どの企画も有機的に絡み合って次に繋がっていき、刺激を受けて自分の活動を始めた人たちもいる。動きがあれば土地の雰囲気が変わり、若い人も戻ってきやすくなると思う」と話していた。
 トリンドの事務所「八島アートポート」は3月に閉じ、4月からは引土にオープンする「アートスペースいさざ」(旧マナイ会館)に引き継がれる。5月に「明後日朝顔会議in舞鶴」、秋に「時間旅行博物館」を行う。森さんは16年に埼玉県で開催される「第1回さいたまトリエンナーレ」のプロジェクトディレクターを務めることも決まっている。

写真=「アジアの中で多民族が共生する国の文化政策を知ることに可能性を感じる」と話すアートプロデューサーの森さん