引き揚げの史実 後世に NPO語りの会 123人の体験記 冊子に収録 学校や図書館にも配布 学習パンフレットも作成【舞鶴】

引き揚げの史実 後世に NPO語りの会 123人の体験記 冊子に収録 学校や図書館にも配布 学習パンフレットも作成【舞鶴】

投稿日時:2012年3月21日

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舞鶴引揚記念館を拠点に引き揚げの史実を語り継ぐ活動をするNPO法人舞鶴・引揚語りの会(濱朗夫理事長、会員30人)は、来館者から寄せられた体験記をまとめた冊子「引揚の記録 60余年の記憶の中から」を作成した。123人が過酷な抑留などの体験を振り返り、戦争を繰り返してはならないと強い決意を綴っている。  2006年から2千枚以上の体験記を募る呼びかけ案内を配り、昨年5月までに142人から寄せられた中から本人らの承諾を得た123人の体験記を掲載した。内訳は軍人・軍属が98人、その家族ら一般邦人が25人。  冊子はA4版で264ページ。帰国年月日や抑留地、抑留年数などの略歴をはじめ、抑留された収容所での労働、ソ連兵に武装解除されるまでに出会った日本人の難民たちの中で、殺してほしいと懇願する婦女子がいたこと、引揚体験者の自分たちが悲惨な戦争が起きるのをくい止めるため、近隣諸国と信頼関係を築き、平和の尊さを次の世代に引き継ぎたいなどを記す。  濱理事長は「体験者が高齢化していることから、これが最後の聞き取りだと思う。戦争だけでなくその後も続く悲劇の体験を若い人に伝えたい」と話す。600部作成し、学校や図書館に配布した。約200部を実費で販売している。1冊1,000円。
【問い合わせ】電話68・0145、山田さん。
 また、同会は小学生向けに引き揚げの学習パンフレット「引き揚げのまち舞鶴」(A4版、8ページ)を2千部作成した。小学校の出前授業や記念館でのガイドに活用する。

写真=完成した体験記とパンフレット