多様な植生を徹底調査 元・自然文化園勤務 足立さん 891種掲載の報告書作る【舞鶴】

多様な植生を徹底調査 元・自然文化園勤務 足立さん 891種掲載の報告書作る【舞鶴】

投稿日時:2012年2月7日

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舞鶴自然文化園で長年ツバキの研究に努めてきた足立尚義(なおよし)さん(78)=田中町=が、1984年から1991年にかけて市内の40カ所で草木を調査し、報告集「舞鶴の植物」(A4版、113ページ)をこのほど作成した。132科891種が収録され、舞鶴の多様な植生を知る貴重な資料になっている。  同文化園前身である西武舞鶴農場の1965年の開設時から在籍、農場長も務め1500種3万本のツバキ園の開園に尽くし、新品種の開発にも取り組んだ。退職後、同文化園で栽培するツバキ属の原種70種を掲載した冊子などを発刊した  現職だった7年間にわたって、京都大や府立大などの協力で舞鶴の植物調査をした。空山や多祢寺、赤岩山、自宅近くの鈴鹿神社など自然が残っている地点を中心に、アトランダムに20メートル四方を選んで囲み、そこに育つ全植物を調べた。不明な植物は標本として持ち帰り、大学の専門家に鑑定を依頼した。その後、まとめる時間を作ることができなかった。  報告集には舞鶴の植生の移り変わり、平均気温の変化、植物目録、冠島の海浜植物のリスト、山野草などの写真を掲載。関西電力の火力発電所建設などに伴う植生調査報告書なども参考にしている。三浜峠の多祢山では、海岸から標高350メートルまでは常緑広葉樹林が占め、それ以上の山腹には落葉広葉樹林に変わり、樹種の交代が見られ珍しいと指摘する調査結果も紹介した。  足立さんは「調査から20年余りが経過しているので、いま調べたらどんな植物が増減しているのかその変化もわかるだろう。舞鶴には多様な自然が残っており、大事に守っていってほしい。今後も調査を続ける人によって、新しい植物が書き加えられていけば」と話している。  200部作り、市内の全ての小中学校に贈る。希望者には無料で配布する。
【問い合わせ】電話64・5941、足立さん

写真=報告集を手にする足立さん