加佐にハウス団地整備へ 2度の台風被害受け 市、農業者らと協議 候補地選び経営手法など検討【舞鶴】

加佐にハウス団地整備へ 2度の台風被害受け 市、農業者らと協議 候補地選び経営手法など検討【舞鶴】

投稿日時:2014年6月24日

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 2004年の台風23号と昨年9月の台風18号による由良川の氾濫で、大きな被害を受けた加佐地区の農業を立て直すため、市は浸水の心配のない高台で生産拠点となるハウス団地の整備事業に取り組むことになり、今年度に全体構想の検討を行う。農業者やJA、行政の関係者で候補地の選定や経営手法などの課題を話し合いながら事業を進めるため、検討委員会を設置した。
 加佐地区はこの10年で二度の洪水の被害を受けた。昨年の台風では9月だったこともあり、収穫シーズンの万願寺甘とうなどが泥を被り出荷できなかった。
 昨年11月30日までに市がまとめた市内全体の農業被害は、米3750万円▽万願寺甘とうが1488万円▽小豆1174万円など計8185万円。ビニールハウス87棟が損壊、農業機械などが水没するなどし、被害の多くは加佐地区に集中した。万願寺甘とうは舞鶴にとって主力の特産品だがハウスだけで16棟が全壊し、再建できたハウスは4棟のみで、農家の中には露地栽培に転換した人もいる。農業地区の加佐には新規就農者も増え、若手からはもっとハウスを広げたいという要望も出ている。  そのため市はハウスを利用して栽培をする作物のハウス団地を整備し、新たな雇用の場にもつなげようと計画。今年度は200万円の事業費を計上し、候補地の調査、経営・運営手法の検討などをする。
 加佐の農業グループ「若い衆でやろかい」の霜尾喜三代表、市農業委員会の石束輝己会長、京都丹の国農業協同組合舞鶴統括営農経済センター長の林浩二さんら関係者10人と市職員らが、今月上旬に第1回検討委員会を開催した。
 市側から事業のイメージ案として、農道などの基盤整備は行政主体で行う▽ハウス設置は国・府・市の補助を活用しながら農業者が設置▽候補地の選定の基礎調査は専門コンサルタントへ業務委託、事業の進め方について小規模の場合は2、3年の短期で、農地整備などを伴なうハウス設置は5~10年の中期、10年以上の将来を見据えた経営・地域のあり方を検討する長期に分けた考え方を提案した。
 市と委員からは、「ハウス団地での栽培は市場が望んでいる作物を想定するとともに、農業者の意向も反映して品目を決めたい」「まずは万願寺甘とう団地を作っては。販路拡大の余地があり、安定的に売れる」など意見が出た。  舞鶴万願寺甘とう部会の添田潤副部会長は「小規模農家が10軒いたほうが経済効果がある。農家側はどんな規模でやりたいのか、ヒアリングしないといけない」と述べた。
 今後は、農業者らによるワーキンググループをつくって、要望や意見を聞き素案を作成して、検討委員会に提出して議論することにする。市は今年度中に構想をまとめたいとする。

写真左=関係者と市とによる検討委員会が開かれた
写真右=昨年9月の台風で倒壊した加佐のビニールハウス