内閣府・3府県・関西広域連合 合同原子力防災訓練

内閣府・3府県・関西広域連合 合同原子力防災訓練

投稿日時:2016年9月2日

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     大浦小での訓練の様子
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 8月27日、関西電力高浜原発(福井県高浜町)を対象にした広域避難訓練を原発から30キロ圏内である福井、京都、滋賀3府県や内閣府などが実施した。府内では舞鶴を含む、綾部、宮津、福知山、京丹波の5市町の住民が参加した。
 訓練は早朝6時、若狭湾湾沖で地震が発生、運転中であった高浜原発3号機の外部電源が喪失し、原子炉が自動停止。その後、原子炉冷却材の漏えい、非常用炉心冷却装置の注水不能により、放射線物質が放出され周辺地域に影響が及ぶという全面緊急事態を想定した設定。それにともない、災害対策本部の設置・運営の初動対応訓練や施設利用者等の府県内外への避難訓練、安定ヨウ素剤配布訓練、避難先での受入訓練などが広域的に行われた。
 舞鶴市の訓練ではBゾーンの大浦地区で基準値を超える放射線量を観測したことから避難指示を発表。けたたましいサイレンが響くなか、避難場所となっている大浦小学校には多くの住民が集まった。中田の平保育園の園児たちと避難してきた女性保育士は「園で毎月一回は防災訓練を行っており、子どもたちも慌てることなく、落ち着いて行動ができました」と話しながらも「保護者との子どもの引き渡しなど課題はたくさんある」と不安面を語った。
 元自衛隊職員で、訓練について熟知する水口一さん(66)は「現場ごとでの指示系統が必要。もう少し自己責任の部分を強くしないと、現状の本部からの指示を待つ対応では手遅れになる」と迅速な対応を必要とされる緊急事態時の対応の問題点を指摘した。
 大浦小での訓練を終えた多々見良三市長は「国や関西電力には決して事故を起こさないように万全の対策を求めており、万が一の場合も住民の避難について、市が先頭に立って努めていきたい」と述べた。
 障がい者施設や医療施設等の要配慮者への支援や不測の事態への対応。また車での避難も予測される中、避難ルートの渋滞箇所シミュレーションなど住民から様々な課題が出た。
 現状、避難計画の内容と現場で生活する人たちとの間で温度差が浮き彫りとなっているが、こういった訓練や議論を重ねていく中で、市民の生活、地域の特性に合った避難計画になることを願うばかりだ。