俳句で原発と向き合う 地元、京阪神の俳人 高浜原発など吟行【舞鶴】

俳句で原発と向き合う 地元、京阪神の俳人 高浜原発など吟行【舞鶴】

投稿日時:2013年2月22日

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東日本大震災と福島原発事故後、短歌や小説など文芸の分野で被災地や原発に向き合う動きが生まれている。ここ若狭でも舞鶴や京阪神の俳人たちが、関西電力高浜原発などの吟行を企画し、それぞれの想いを作品へと表現した。
 事故から約2年を経過するが、俳句の世界では福島や避難生活などを詠む作品が発表され、注目を集めている。原発は避けては通れないテーマになっている。
 舞鶴在住の南うみをさんが所属する結社を越えた勉強会「醍醐会」(京都市)と「空の会」(大阪市)のメンバー約20人が2月16、17日、高浜吟行をした。内浦半島の道路わきから運転停止中の高浜原発の施設を静かに眺めてメモを取り、日引集落も歩き句の題材を探った。
 句会では200句が寄せられた。原発に関する作品は「原発を差し歯のごとく春山に」「熊眠る山のふもとに炉心冷ゆ」などが詠まれた。
 京都市から参加した滝川直広さん(45)。朝日新聞編集センターに勤務する記者だ。これまで原発を取材したことはなく現場を見ようと訪れた。ひなびた集落に巨大な施設がなぜ置かれたのか、来てみて実感としてわかったという。
 続けてこう話す。「原発のことは人ごとではない。でもノーというだけではだめだと思う。地元の人たちは雇用や経済面で原発に頼らざるをえない現実がある。それに代わる産業やエネルギーなどを考えないといけない」
 そして「今回のことを1つの足がかりにし、俳句なりの切り口で考えていきたい」と海からの強い風を受ける集落を歩いた。
 「俳句を通してどう向きあって表現するのか。原発を見たこともない俳人たちが、どのように受け止め考えるか、これからの出発点になった」と話す南さん。次のように詠んだ。
観音と原子炉を抱き芽吹山

写真=高浜原発を眺めメモを取る吟行参加者たち