余江さん制作、韓国の民衆劇仮面「タル」展 6月11日まで近畿産業信組舞鶴支店で 【舞鶴】

余江さん制作、韓国の民衆劇仮面「タル」展 6月11日まで近畿産業信組舞鶴支店で 【舞鶴】

投稿日時:2004年5月21日

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 民衆が貴族などの支配者を風刺した韓国の民衆劇「タルチュム」に使われる仮面「タル」が、下安久の近畿産業信用組合舞鶴支店(杞山暢志支店長)ロビーで展示されている。制作者は元中学校教師の余江勝彦さん(63)=白浜台。その文化に魅了されルーツを探ろうとハングル語を学び、劇が盛んな現地の訪問を続けてきた。仮面はユーモラスな表情と独特の色彩で強烈なエネルギーを放っている。美術教師の余江さんは、昭和25年8月24日、青森県から朝鮮半島に船で戻る途中、舞鶴湾内で爆沈した「浮島丸事件」の犠牲者たちを追悼する殉難の碑を制作、市民団体の一員として追悼集会を開く。そうした体験から、在日韓国・朝鮮人、日本人の交流を目的に、京都市内で毎年11月に開かれる祭りに参加し、美術担当として2年前にタルの制作を依頼された。タルチュムは、堕落した僧侶や貴族の不正をつき特権階級を鋭く風刺した筋立てなどで、正月や旧盆などに野外で公演される。タルは地域によって紙やヒョウタン、木を材料に、僧侶や貴族の特徴を誇張した容貌を施す。庶民の反抗精神にあふれる仮面に引かれ、その文化と背景の生活を知ろうと、観光地化されていない東海岸の村を歩くなど韓国へ20数回渡った。現地で購入したタルの美術書などを参考に20点を制作、今回は在日韓国人も利用する同支店で展示した。余江さんは「仮面は自由な発想で面白い。劇はいまも韓国の人たちと一体となって生きています」と話している。展示は6月11日まで。
【問い合わせ】電話76・5001、同支店。

写真=「サジャ」と呼ばれる仮面を手にする余江さん