亜熱帯海域に生息、強い毒を持つ 舞鶴湾口の金ケ岬にヒョウモンダコ【舞鶴】

亜熱帯海域に生息、強い毒を持つ 舞鶴湾口の金ケ岬にヒョウモンダコ【舞鶴】

投稿日時:2004年3月19日

0403191

沖縄などの亜熱帯の海域に生息し、強い毒を持つヒョウモンダコが、舞鶴湾口の金ケ岬で見つかり、3月17日、長浜の京都大学フィールド科学教育研究センター舞鶴水産実験所に持ち込まれた。対馬暖流に乗って南方から流れてきたものと見られるが、冬場の日本海側の水温が高いため、死滅せずに越冬したらしい。海外では毒による心臓衰弱などで死亡する例もあり、専門家らは美しい青色をしているが触らないようにと注意を呼びかけている。
 平の漁業者が同16日、金ケ岬そばの海で、刈り取ったワカメに付着している1匹のタコを見つけた。以前テレビで紹介していたヒョウモンダコに似ていたため、インターネットで調べた後、同実験所に持ち込んだ。
 ヒョウモンダコは体長が最大で10センチほどで、体の模様は薄茶色に青色の輪紋があり、外敵に襲われると青い部分が発色して輝く。日本では相模湾から南西諸島や伊豆七島、南はオーストラリア海域までの亜熱帯や熱帯地域の岩礁に生息する。
 神経に作用するテトロドトキシンなどを含む毒線を口の唾液腺に持つ。咬まれると5~10分で患部周辺が麻痺し、重傷の場合は呼吸困難に陥る。さらには90分以内に死亡する例もある。国内では死亡したケースは報告されていない。
 持ち込まれたヒョウモンダコは体長約5センチ。足の数本がとれて弱っていたが、棒でつつくと輪紋を青く発色させていた。同実験所所長の山下洋教授は「国立科学博物館に問い合わせたところ、今年二月には島根県でも見つかった。ふつう南方系の生物が日本海側に流れてきても、冬場の水温の低さで死ぬが、最近は水温が高いので越冬したのでは」と話している。
 同実験所が行う舞鶴湾の水温観測では、1975年から1999年の1月~3月の平年値の上限水温に比べ、今年の同時期は1、2度高い。同科学博物館新宿分館・第3研究室室長の窪寺恒己さんは「タコは子供のころに潮の流れに乗ることはあるが詳しいことはわかっていない。今回は対馬暖流に乗ってきたのだろうが、大阪湾などで見つかるなど以前に比べて日本でも目立つようになってきた」としている。
 一昨年には福井県越前町でも見つかっていた。咬まれたら血を絞って毒を出し、流水で洗って止血し、救急車を呼ぶことが必要。
写真=青く発色するヒョウモンダコ