「語り部」引き揚げの歴史を後世に 舞鶴引揚記念館・養成講座最終回【舞鶴】

「語り部」引き揚げの歴史を後世に 舞鶴引揚記念館・養成講座最終回【舞鶴】

投稿日時:2005年3月22日

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舞鶴引揚記念館「語り部」養成講座(市教委など主催)の最終回と修了式が3月19日、平の引揚記念館で催された。31人が昨年5月から戦争の背景などを学び、最終回は実際に記念館の各展示コーナーの前で、収容所の生活や引揚船などを自分の言葉で語った。今後は記念館を拠点にして引き揚げの語り部としての活動を続ける予定。引き揚げ体験者が高齢化する中、史実を後世に引き継ごうと、計10回の講座をスタート。京阪神在住者を含め31人が受講、28人が5回以上出席し修了した。この日は、20人の受講者が自作のシナリオで語り部を実践。岸壁の母などのコーナーを前に、清美が丘の古橋ふみ子さんが「世の中のことに関心を持つことが今後の平和の第一歩につながります」と語りを結んだ。また、受講者中の最年少の高橋潤さん(26)=宝塚市=は抑留生活を送り、昭和23年に舞鶴港に引き揚げた祖父の体験を引きながら、「抑留中は家族の写真を大切にしていた。自分の命が受け継がれてあるいま、命の重みを感じます」と語った。最後に引揚を記念する舞鶴全国友の会事務局長の藤村正己さんが「自分の言葉と客観的な説明に共感できました」と講評した。修了した松本泰さん(32)は「史実を伝えるだけでなく、人と人との絆などを考える教材にもなりえる。今後記念館はどうあるべきか、文化遺産のコンセプトをもって活用していく責任を感じました」と話していた。

写真=収容所の模型を前に語り部を体験する養成講座受講者(右端)