「神崎ホフマン窯」保存へ第1歩 財団法人理事の高橋さんが落札  【舞鶴のニュース】

「神崎ホフマン窯」保存へ第1歩 財団法人理事の高橋さんが落札 【舞鶴のニュース】

投稿日時:2003年2月7日

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国登録有形文化財になっている西神崎の「神崎ホフマン窯」を含む土地や建物の競売入札の開札が2月5日、南田辺の京都地方裁判所舞鶴支部であり、財団法人理事の高橋博さん(52)=丸山口町=が2381万円で落札した。高橋さんは保存の意向で買い取りを決め、今後は自身が理事を務める舞鶴文化教育財団(高橋照理事長)へ寄付するなどの予定という。窯は親会社の倒産で持ち主が決まらず、市と市民団体も動きがとれなかったが、ようやく保存へ向け動きだした。が、れんが造りの煙突などは傷みがひどく、修復が急がれている。
 窯は明治30年(1897)に登り窯として建設、大正末期にホフマン式に改造され、だ円形で内部はトンネル状となっている。高24メートルの主煙突と11本の小型煙突を備えていた。製造されたれんがは旧海軍鎮守府の赤れんが倉庫などに使われた。昭和33年ごろまで稼働していた。
 平成11年11月に国の文化財指定を受けたが、小型煙突の内6本はすでに半倒壊、昨年3月にはさらに1本(高さ6メートル)が半分崩れ落ちた。主煙突もひびが入っており、NPO法人・赤煉瓦倶楽部舞鶴(松井功理事長)が、ホフマン窯の保存に向け、署名活動や基金を設置するなどして取り組んでいた。
 そんな中、ホフマン窯を所有するコンクリート会社の親会社が倒産。親会社への貸付金を金融機関が回収するため、担保のコンクリート会社の敷地と土地を競売にかけた。一昨年9月の1回目の競売(最低売却価格7225万円)と昨年3月の2回目(同4496万円)も入札者はなかった。3回目は2371万円で今年1月に入札があり、2件の入札があった。
 落札した高橋さんは「文化財であるホフマン窯の保存に努めようと買い取りを決めた。今後は舞鶴文化教育財団へ寄付、もしくは無償で貸し出すつもり。あそこに何か新しいものを作るとか、手を加える予定はなく現状のまま残したい」と話した。さらに、将来は公園のようなものにして市民に開放したいという。同倶楽部舞鶴では「新しい所有者に対してこれまで通り保存を訴えていきたい」としている。
 2月12日に同支部で売却許可決定が出される。正式な所有者が決まることで、次は老朽化した煙突などの修復・保存が急務となる。
写真=ひびが入っている主煙突と小型煙突