「丹後のカニ博士」切り絵作家の軌跡たどる 6月23日、篠田さん偲び講演会と遺作展【舞鶴】

「丹後のカニ博士」切り絵作家の軌跡たどる 6月23日、篠田さん偲び講演会と遺作展【舞鶴】

投稿日時:2007年6月8日

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 京都府立海洋センターの前所長で、「丹後のカニ博士」と呼ばれ、後年は切り絵作家として創作に打ち込みながら、昨年9月に69歳で急逝した篠田正俊さん(行永東町)を偲ぼうと、講演会と切り絵の遺作展が6月23日、北吸の市政記念館で開かれる。会長を務めた市民団体の若狭湾生物同好会(瓜生勝郎会長)の主催。同センター所長の桑原昭彦さんが語り、6年間に数百点の切り絵を残した作家活動の歩みを作品で紹介する。来場を呼びかけている。  篠田さんは当時中舞鶴長浜にあった京都大学水産学科で学び、同大学院を修了した。千葉大学理学部生物学科助教授などを経て、1981年から同センターに勤務し、88年から所長を務め99年に退職。この間、日本海のズワイガニの資源保護に尽力し、世界的なカニ博士として知られるようになった。  切り絵は61歳から始めた。関西総合環境センター(宮津市)に務めながら、丹後の漁業や風景などを描き作品展も開催。魚の絵と漢字を合わせて遊ぶカード「魚魚(とと)あわせ」を制作、丹後版など10シリーズが発売された。缶詰などのパッケージにも使われ、美しい色と洗練されたデザインが人気を集める。  若狭湾生物同好会の会長とし、地域の自然を愛するアマチュア研究者たちのまとめ役や指導にも尽くし、気さくな人柄で多くの人と接した。そんな篠田さんの研究と作家活動の軌跡を市民に紹介しようと、同会が講演と切り絵展を企画した。  同環境センターが保管する「魚魚あわせ」の原画と、妻の秀實さんの手元に残る約30点の中から合わせて4、50点を展示する。丹後の漁業の初期作をはじめ、文楽の頭の連作、秀實さんが入院した際に回復を祈って作った仏像、最後のシリーズとなった能など、様々なテーマにその才能を奮った作品を並べる。  篠田さん夫妻と家族ぐるみの付き合いのある同会会員の青海典子さんは「研究者と作家の2つの人生を生き、いまも作品を通して篠田さんは生きておられます」と話す。秀實さんは「座ったら朝から晩まで作品づくりにのめり込んでいました」と振り返る。  23日は午後1時から同会の総会、同2時から展示は同1時~同5時。入場無料。
【問い合わせ】電話62・1371、佐藤さん。

写真左=妻の秀實さんの手元に残る切り絵作品
写真右=ありし日の篠田正俊さん

【舞鶴】